vol.9 「鰹」の春と秋

2012年3月16日 11:28

は『日本書紀』にも記述があるほど、我が国では古くから食べられている魚です。
旬は年2回あり、青葉の季節から初夏にかけて出回る『初鰹』と秋に出回る『戻り鰹』です。
同じ鰹なのですが、実は栄養成分が大きく異なっています。

 

初鰹は、江戸中期の俳人山口素堂が「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」と詠んでいるように、江戸時代から初夏の味として親しまれてきました。
鮮度の良いものほど包丁を入れると血が多く出ることも「血の気の多い江戸っ子」に共鳴したと考えられています。
それに対し、秋の戻り鰹は脂がのっていて、焼くとジュージューと、油がしたたり落ちてきます。

 

 

さて、初鰹と戻り鰹の栄養価ですが、どの位違うのでしょうか。
五訂増補版日本食品標準成分表を見ると以下のようになっています。

 

■ エネルギー
春獲り 114kcal
秋獲り 165kcal

 

■ 水分
春獲り 72.2g
秋獲り 67.3g

 

■ たんぱく質
春獲り 25.8g
秋獲り 25.0g

 

■ 脂質
春獲り 0.5g
秋獲り 6.2g

 

このとおり、春にとれる初鰹は水分が多くみずみずしく脂質が少ないのでエネルギーが低い!
秋にとれる戻り鰹の、2/3のエネルギー量なのでたっぷり食べても安心ですね。
また、味の良さからも、生で食べるのに適しています。
刺身も良いのですが、初鰹は水分が多く身が柔らかめなので、表面をさっとあぶって「たたき」にすると、うま味成分を閉じ込めて、おいしさを引き立たせることができます。
さらに鰹には不足しがちな鉄分も多く含まれているので、もっと「かつおう」・・・じゃなかなった、「かつよう(活用!)」したいですね!!

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